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オーロラ

 極光と呼ばれるオーロラは、白夜・極夜と並んで典型的な極地の自然現象です。夜空いっぱいに舞う光の襞は幻想的であり、宇宙の神秘を身近に感じる冬の一つの愉しみとも言えます。オーロラには、雲のようなぼやっとしたものからカーテン状に光が激しく動くもの、天空から光が差し込むようなものなど、色も形も様々です。

 オーロラは太陽風が地球の大気に接して発光する現象ですが、詳しい仕組みはまだ解明されていません。地球は北と南の磁極を結ぶ方向に磁場が形成されており、この磁場によって地球は宇宙からの電磁波から守られています。磁場は太陽にも存在し、その規模と大きさは地球のものとは比べものにならず、太陽の活動が活発になってプラズマが放出されるときには、太陽の磁場も大きく変化します。大きく変化した太陽の磁場と地球の磁場が接触すると、地球を守る磁場に変化が生じてプラズマが地球に入り込む隙間ができると考えられます。太陽風となって地球に飛んでくるプラズマは地球の磁力線に沿って、その小さな隙間から地球に進入し、大気の粒子に衝突して発光現象が起こります。オーロラの色や形は、プラズマが衝突する粒子の種類や衝突の速さなどによって様々に変化します。

 オーロラは真冬でなくても、夜が暗くなる9月から3月の間で見ることができます。春分の日・秋分の日あたりがオーロラの見える確率が高いと聞いたことがあり、経験からしても大きなオーロラを見かけるのは9月末から10月はじめのような気がします。というより、冬は外にいる時間が少ないせいかもしれませんが。オーロラツアーではガイドさんがオーロラを背景に写真撮影してくれます。カメラの感度は人間の目の感度より優れているので、肉眼で見えないオーロラも写真の中にはしっかり写っています。しかし、良い記念にはなってもこれではオーロラを見たという実感に少々欠けるような・・・ ?!