トロムソ近辺のハイキング

 トロムソ周辺には、お年寄りから小さなお子様連れでも簡単に歩けるハイキングコースから登山経験の豊富な方を対象とした痩尾根の岩山コースまで、様々なトレッキングルートがあります。トロムソ島内のコースは軽装で気軽に歩ける初心者向き、鯨島や本土側には登山経験が全くなくても歩けるものから、比較的高度な技術を必要とし、体力的にもきついものなど様々なルートがあります。ここでは、比較的簡単に行かれるトロムソ近辺のハイキングコースを紹介していきます。また、OUR PRODUCTS、ガイドツアーの欄も合わせてご覧ください。

トロムソ島内ハイキングコース


所要時間             約3時間(全行程)

最大高度     159m、バルデン(Varden)

距離                    約10

対象      お子様からお年寄りまで                 

 

 トロムソ島には島をほぼ縦断するように全長約10㎞の歩行者・自転車道が通っており、ジョギングや犬の散歩、ブルーベリーやキノコ狩りや冬にはクロスカントリースキーなど四季を通じて地元の人に利用されています。

 トロムソ島は小さな島ですが、島の自然がそのまま残っている北部と住宅地が広がる南部では趣がだいぶ異なります。島の南部には大学の博物館や音楽学校などの合間を縫って市民の森が整備されており、海水浴やイベント会場となる島最南端の海岸に続いています。また、ところどころに鯨島や本土のトロムス谷岳を眺めるスポットがあり、景色を楽しみながらゆっくりくつろげる空間があります。一方、島の北部は南部に比べて起伏があり、湿地の中に点在する湖沼の間を散策したり、島最高点のバルデンから島に広がる森を眺めたりなど、島の中の自然を楽しむことができます。ゆっくり全島縦断するとなると一日がかりのハイキングになりますが、南部の森からの眺望を満喫することや北部の湖沼地帯を散策するなど、主要コースの一部だけでも十分楽しむことができます。


トロムス谷岳(Tromsdalstinden)


所要時間      約10時間(往復)

標高       トロムス谷岳 1238 m

距離            15㎞(往復)

対象         体力のある登山経験者

 

本土への橋から見たトロムス谷岳
本土への橋から見たトロムス谷岳

  トロムス谷岳トロムソの市街地からよく見え、トロムソを象徴する山です。標高は1238mとそれほどでもなく、地元ではトレーニン グを兼ねて軽装で駆け上がっていく人も数多く見かけますが、中腹から頂上までの傾斜はきつく崖の横のガレ場を登るので体力のある登山経験者向きの山と言えます。ガレ場には赤いペンキでマーキングされているものの、本道から外れやすく観光でやってきた登山者が崖から転落するなどの事故もあるので、頂上を目指す際には細心の注意が必要です

森林限界近くのダケカンバ
森林限界近くのダケカンバ

トロムソ谷の林道は途中まで車で入ることができますが、駐車場から山道の入り口まで小一時間ほどかかり、自転車で山道の入り口まで行く人も多数見られます。山道は明るいダケカンバの林から始まり、中腹の平原へと続きます。平原は森林限界の上にあり、小さな小川が無数に走るのどかなところで、西はトロムソ島の中心部と後方には氷河を頂いた鯨島の山稜を、南には頂上へと続く山壁のふもとにちいさな湖を見ることができます。

雪には絶対乗らないで!
雪には絶対乗らないで!

平原をすぎると植物はぐっと少なくなり、道は岩の急斜面となります。傾斜は場所によっては40度近くなり、先を見渡すことが難しく落石の危険もあるので、歩行の際には十分気を付けてください。コース沿いには石に赤いペンキでマークされているので、踏み跡とマークに注意を払い、コースから外れないようにしてください。急斜面を登りきったところは小ピークとなり、次の斜面までしばらくなだらかな道が続きます。雪が消えきらない夏の始めには崖から雪が張り出していることがあるので、雪の上には絶対に乗らないでください。転落の危険があります。

頂上からトロムソ谷を望む
頂上からトロムソ谷を望む

小ピークから続く比較的なだらかな部分が終わると道は再び登りとなります。小ピーク手前に比べると斜面はややなだらかですが、道はところどころ崖の淵を通っており、注意が必要です。道が崖から逸れ、傾斜が緩くなってくるともう頂上です。頂上のケルンの東側も急な斜面となっており、転落の危険があるので特に雪が残っているようなときには、ケルンからあまり離れないようにしてください。頂上からはリュンゲンアルプス、センヤ島、鯨島、リングバス島の山稜の眺望がすばらしいです。

 トロムス谷岳の頂上から360度の展望。フィヨルドの水面がほぼ南を指し、時計回りに一周しています。西側手前にはブントゥバ、フロイヤなどの丘陵地帯、東側遠方にはリュンゲンアルプスの山並みが見えます。今年は3月以降に大量の雪が降り、頂上はいまだに雪に覆われていました。


本土丘陵地帯 フロイヤ(Fløya)まで


所要時間    フロイヤまで片道約2.5時間           

標高     671m、フロイヤ(Fløya)

距離     往復約4.5㎞

対象     マラソンなどで体を動かしている方    

 トロムソの市街地から見えるトロムソ谷岳の右手、ケーブルカーの駅がある本土の給料地帯は、視界を遮るものがほとんどない広漠とした平野では極地の自然を生で感じることができます。丘陵までの山道は、ケーブルカーの下の急な斜面を直登するものからダケカンバの斜面を緩く蛇行しながら登っていくものなどがあり、体力と時間に合わせて選ぶことができます。地元では朝夕丘陵上部までジョギングする人も多く、山道とはいえ生活同の一部となっています。体力に自信がなく、時間にも限りがある場合には、30分に一回運行しているケーブルカーでストールステイネン(Storsteinen、標高421m)まで一気に上がるのもよいでしょう。ケーブルカーは夏季には最終00:30まで運行しており、白夜を楽しむ人たちで賑わいます。ストールステイネンからはトロムソ全島と鯨島、リングバス島等を眺めることができ、晴れた日の景観は大変すばらしいものです。

 ストールステイネンからはフロイヤ手前の小ピークにあるポールの立ったケルンが見えます。丘陵地帯を縦走するにはまずそのケルンを目指し、その先にあるフロイヤへと進みます。小ピークからさきの傾斜は緩やかで、フロイヤの頂上には個人が積んだ小さなケルンがたくさんあるだけなので、気を付けていないと通り過ぎてしまうことがあります。

 丘陵では風を遮る木陰がないので、天気がよくても肌寒いことが多いので防寒・防風対策をしっかり行ってください。また、晴れているときは日差しが非常に強いのでサングラスや日焼け止めを持参するなど、紫外線にも十分注意してください。 

 フロイヤからさらに、ブントゥバ(Bønntuva、標高776m)、ソリダルス稜線(Sollidalsaksla、標高788m)を通って丘陵地帯を横断することもできます。


鯨島 (Kvaløya)でのトレッキング


鯨島は複雑な形をしており、主に北東部、北西部、南部の3つの部分が細くくびれた大地で繋がっています。北東部と北西部の間にはカルフィヨルド(Kaldfjord)、北西部と南部の間にはアーシュフィヨルド(Ersfjord)が横たわっています。また、南部西側にはカットフィヨルド(Kattfjord)があり、その支フィヨルドであるノールフィヨルド(Nordfjord)とスールフィヨルド(Sørfjord)が島の内部まで深く入り込んでいます。北東部の大部分はなだらかな丘陵が続き、北西部は急峻な岩山が多く、地元のクライミングクラブが設置した小屋があります。鯨島最大の氷河も北西部にあります。南部も山岳地帯ですが、東側の一部は湿地帯となっており、地質的に異なっています。トロムソ島とは橋でつながっており、島の東側はトロムソ市民の住宅地が広がり、トロムソの中心街から市バスも運行しています。 

大竜骨山(Store Kjølen)

所要時間             5時間(往復)

標高           大竜骨山 790 m

距離                10 ㎞(往復)

対象                低山登山経験者

トロムソ市の水源である湖
トロムソ市の水源である湖

 大竜骨山はなだらかな丘陵地帯である鯨島北東部の最高峰です。山頂にあるアンテナはトロムソからもよく見え、谷間の湖はトロムソ市の上水起源となっています。鯨島市街地から直接登ることができ、夏はハイキング、冬はバックカントリーと年間を通じて登山客の多い山です。山頂への登山道はいくつかあり、トロムソから鯨島へ架かる橋の袂から湖のある谷間の南側を登る道、北側の市街地(Slettaelva地域)の上方から谷間の北側を登る道、南側の市街地(Storelva地域)から登る道、また北側市街地をぬけて北西方向へ伸びるフィンビク谷(Finnvikdalen)から登る道が一般的なルートとなっています。谷間の湖までは林道が通っているので簡単に上がれることができ、夕方にはジョギングや犬の散歩をする人の姿がみられます。

登山道沿いに立てられたポール
登山道沿いに立てられたポール

 谷間を通る林道を登っていくと、湖から先は目印となる木のポールが登山道に沿って山頂まで続いています。登山道は始めは踏み跡がついているので簡単に見 分けることができますが、山頂に近づくにつれ道は石のガレ場となるのでポールを頼りに登っていきます。風を遮るものが何もないので、天気の変わり目などに はポールが折れるほどの突風が吹くことがあるので注意が必要です。頂上からはトロムソ、入り組んだフィヨルドと鯨島の山々が眺められます。

大蒼人(Store Blåmann)

所要時間              5時間(往復)

標高           大蒼人 1044 m

距離                     7㎞(往復)

対象                 岩登りを含めた登山経験者

大蒼人
大蒼人

大蒼人は鯨島北西部、カルフィヨルドに面した標高1000mをこえる山で、トロムソからもその特徴的な山頂を眺めることができます。トロムス谷岳とならん で 人気の高い山で、市街地から離れているものの比較的登山者の数が多い山です。登山道は旧登山道と新登山道の2つがあり、登り口が異なりますが、山の中腹で合流します。旧登山道は距離は短いですが傾斜がきつく、新登山道は距離は長いものの登り口からしばらくは木道があり、道もマークされているので安心して歩けます。

大蒼人山頂より南方を望む
大蒼人山頂より南方を望む

 大蒼人は岩盤が主流で山の麓でもほとんど樹木がありません。登り口は湿地帯となっており、幌向苺が多く見られます。旧登山道と新登山道が合流するあたりから傾 斜がきつくなり、岩の間に付けられた道を辿ることになります。標高が上がるにつれ、岩も大きくなり、部分的に岩をよじ登る感じで登っていきます。また、岩場では道のマークが明瞭でないところもあるので登山道から外れやすく、岩壁の前で立ち往生するはめにもなりかねないので、道を頻繁に確認しながら登るようにしましょう。頂上には大きなケルンがあり、その北側は急な崖となっており、崖下には碧い湖が横たわっています。東側は大竜骨山(Store Kjølen)山頂のアンテナの先に本土の山稜を望み、フィヨルドの先にはトロムソ市街とトロムス谷岳を見ることができます。南は鯨島の急峻な山々の先 にノルウェー最大の島センヤ(Senja)の山並みの展望が開けています。

白石山(Kvitbergfjellet)と灰岳(Gråtinden)

所要時間      6時間(往復)

      [白石山まで、往復約3時間]

標高         灰岳 871 m

      [白石山 564m]

距離             5

対象          岩登りを含めた登山経験者 

      [白石山まで 低山登山経験者]

白石尾根(林道)からのながめ
白石尾根(林道)からのながめ

灰岳は鯨島南東部に位置する標高871mの山で、トロムソの市街地からは郊外バスで1時間ほどのところにあります。トロムソ市街地から遠く、バスの本数も少ないため登山者の数は少なく、登りに来る登山者は大抵マイカーでやってきます。灰岳の中腹にある白石山の手前に電波塔が建っており、そこまで電波塔整備車が入れる林道(白石尾根)があるので、森林限界までは楽に上がれます。本土対岸には山壁に氷河が残るベンツヨール岳がフィヨルドからそそり立ち、北東方向にはトロムス谷岳、トロムソのマッターホルンと呼ばれるハンぺロッケンの眺望が、また、晴れた日には遠くリュンゲンアルプスまでの展望が期待できます。電波塔という人工物があるものの、北極圏の雄大な自然を身を持って体感できる場所でもあります。

白石山の湖から灰岳を望む
白石山の湖から灰岳を望む

電波塔から先しばらくはなだらかな丘陵地帯となっており、前方には灰岳がそそりたっています。白石山は灰岳へ向かっていく途中にある湖の脇の目立たないピークです。灰岳への斜面はかなり急な岩場となっており、足元が不安定な場所が多いので一歩一歩慎重に進む必要があります。急斜面は主に斜面直前の小さなコルから先数十メートルと頂上手前の2か所で、これらの箇所は細心の注意を払って登ってください。頂上からは360度の展望がひらけ、南西方向には水平線が望めます。

トルケル谷(Torkeldalen)と青池(Blåvannet)

所要時間              約2時間(片道、峠まで)

標高            青池 321m

距離                     8 ㎞(往復)

対象                  低山登山経験者

峠からトルケル谷を見下ろす
峠からトルケル谷を見下ろす

 トルケル谷は鯨島南部、カルフィヨルドからカットフィヨルドへぬける道を挟んで南側に位置しています。登り口は湿地帯となっているので道をみつける のが少々困難ですが、送電線を過ぎて谷間に向かって登っていくと乾いた林の中に小道が続いています。谷の奥にはちいさな湖があり、そこから流れ出る小川沿 いに谷を登っていきます。道は比較的乾いていますが、所々に湿地があるので、雨上がりのときなどは長靴の方が便利です。ブルーベリーやヤマイグチなどのキ ノコを採りながら、景色を眺めながらゆっくりと谷間を散策する、トレッキングというよりハイキングに近いルートです。

 トルケル谷は標高897mのドゥールモルス岳とストラウム尾根のあいだに伸びており、谷の奥の峠にあたるところで、東西方向に伸びるラムフロイ谷とつながります。ラムフロイ谷側へ少し行ったところに青池という湖があり、夏の暑い日には泳ぐこともできます。

緑陵巌(Grønnlibruna)

所要時間             約1時間半(片道)

        ストラウムスゴーデンまで約3時間

標高           401m

距離                   約3.5 ㎞(片道)

        ストラウムスゴーデンまで約7.5㎞

対象      低山登山経験者

緑陵巌山頂から西方を望む
緑陵巌山頂から西方を望む

 緑陵巌は鯨島東部にあるのっぺりした丘で、頂上まで自転車で来る人やジョギングに来る人が多い、手ごろな山です。背景に険しい岩山が多いため、見かけはだだっ広い平野のように見えますが、頂上付近は森林限界を超えており、高山の雰囲気を十分に味わうことができます。街から郊外バス420番でホーコイボーテン(Håkøybotn)まで行き、ホーコイボーテンが終点の場合は、バスの進行方向に向かって車道を進み、車道右手のGravlundという標識のある林道に入ります。バスがホーコイボーテンからさらに先へ進む場合は次のバス停がより近い停留所となります。林道を1㎞弱ほどいくと墓地(Gravlund)があり、そこから100mほど進むと林道が分岐するので左手に入ります。土地を均した駐車スペースがあり、そこからさらに墓地の方角へ戻る感じで林道が続きますが、すぐに川の方へ下っていく登山道となります。川には橋がありませんが、川幅が狭いので渡るのに問題はありません。登山道は樺の林の中を川に沿ってゆるやかに登って行きます。林の外は湿地となっているので、湿地からの水で道はぬかるんでいるところが結構あり、特に雨のあとなどは長靴でないと歩くのが困難となります。川から逸れ、傾斜が少々きつくなってから少しすると森林限界を超え、右手には岩肌が露わな山々が、左手には鯨水道と本土の丘陵、やや後方にトロムソ島の眺望が浮かび上がります。頂上には大きなケルンがあり、周辺にはそのほかにいくつか小さなピークがあります。

 そのままストラウムスブクタへと下り、そこから同じく郊外バス420番で街へ戻ることも可能です。ストラウムスブクタへ下る道は緑陵巌を南へ下り、次のピークとのコルにあたる部分で左へ分かれる道を辿るのが一般的です。道なりに下っていくと次第に登山道は幅が広くなって農道を兼ねるようになり、そのままストラウムスブクタの林道へと続きます。農道から林道へとまっすぐ進み、約1㎞ほど行くとストラウムスゴーデン(Straumsgården)という、郷土文化財となっている農場跡横のバス停に出ます。農道を下っていくのはやや退屈である場合には、途中小川を横切って少し下ったところ右手に小道が分かれているので、そこから林道へと下りることもできます。

 緑陵巌から次のピークを経由してストラウムスブクタへ下ることもできますが、道のりはかなり長くなり、バス通りへ出る道がはっきり記されていないので、時間に余裕を持っていく必要があります。

トレホルニンゲン(Trehørningen)

所要時間              50片道

標高           トレホルニンゲン 283m

距離                     3.6往復

対象       マラソン等で体を動かしている方

頂上からフィヨルド対岸の山々を望む
頂上からフィヨルド対岸の山々を望む

トレホルニンゲンはカルフィヨルドの東岸湾口近くに位置し、スクルスフィヨルドとリューフィヨルドの集落が見渡せる標高が300mに満たない小さな山です。頂上は森林限界を超え、対岸には大蒼人の絶壁をはっきりと見ることができます。フィヨルドと反対側には高原が広がっており、頂上付近の礫地にはミネズオウやユキノシタ類などの高山植物が見られます。高山の雰囲気に浸りながらフィヨルドの眺めを楽しめる手軽な山です。

鯨島のフィヨルド

 ノルウェーの海岸を特徴づけるフィヨルドをトロムソ周辺で体験しようと思うなら、郊外バスに乗って、鯨島へ出かけてみることをお勧めします。鯨島はフィヨルドが入り組んだ複雑な地形をしており、フィヨルドの規模は小さいものの、短時間でフィヨルドの様々な面を見ることができる格好の場所です。

 

注意 : 郊外バスは、市バスに比べて本数が極端に少ないので、時間に余裕を持っていくことが必要です。滞在期間が短く、時間に余裕がない方は弊社でご案内いたしますので、ご相談ください。

 

カルフィヨルド (Kaldfjorden)

 鯨島への橋を渡り、市バスの南端のターミナル(Eidekjosen)へ向かいます。街から郊外バス(400番台)のバスならそのまま、市バス(42番) でターミナルへ向かった場合はここで郊外バス(425番)に乗り換えます。もしくはターミナルから徒歩でカルフィヨルドの水際へ行くことも可能です。フィヨルドは沖に向かうにつれ東西方向から南北方向に向きを変え、フィヨルド左岸に大蒼人(Store Blåmann)の堂々とした姿を望むことができます。

アーシュフィヨルド (Ersfjorden)

 カルフィヨルド左岸沿いに進み、道が左へカーブし、上りきったところでアーシュフィヨルドが現れます。氷河の残る山々に囲まれたアーシュフィヨルドは絶 景で、オーロラの写真家も好んで訪れるところです。フィヨルドに向かって下りていき、道が分岐するところを右へしばらく進んでいくと、カフェがあり、コー ヒーを飲みながらゆっくりと景色を楽しむことができます。郊外バス425番。

1月末のアーシュフィヨルド。オーロラ撮影の人気スポットです。
1月末のアーシュフィヨルド。オーロラ撮影の人気スポットです。

グロットフィヨルド(Grøtfjorden)

 アーシュフィヨルド入り口を通り過ぎさらにカルフィヨルド沿いを進んで大蒼人の横を通っていきます。その後、道は一旦フィヨルドから離れ、湖の脇を通りぬ けると広々とした水平線が目に入ります。道は海へ向かって下って行き、グロットフィヨルド村(Grøtfjord)への分岐へ差し掛かります。グロットフィヨルド村には砂浜があり、波の立たないフィヨルドとは対照的に大洋から浜に打ち寄せる波が新鮮に感じられます。グロットフィヨルドへ村へは行かず、海岸沿いをさらに道を進んでいき、道は左へと曲がりフィヨルドの中へ入っていきます。フィヨルドの奥にはバス停がないので、手前で下車してフィヨルドの奥まで歩いていきます。ここはアーシュフィヨルドの裏手にあたり、氷河を間近に見ることができます。郊外バス425番が走っていますが、運行本数が少ないので、トロムソからの日帰りはできません。

カットフィヨルド(Kattfjorden)

 カルフィヨルドからアーシュフィヨルドへ向かう途 中、水際から谷間へ向かう道に入ります。峠を越え、道が下りに入る頃にフィヨルドが見えてきます。カッ トフィヨルドの奥は北フィヨルド(Nordfjord)と南フィヨルド(Sørfjord)に枝分かれしており、特に南フィヨルドは狭くて視界が乏しく閉塞感がありますが、フィヨルド沿いに曲がりくねった道を夏島(Sommarøy)の方へ進んで行くと視界がひらけ、大洋とフィヨルドのコントラストを満喫 することができます。郊外バス422番。